バウレ族牡羊マスク 33cm アフリカンアート 仮面 （r211-19）

コートジボワールのバウレ族による牡羊の仮面は、西アフリカの精神文化を象徴する特別な存在です。
牡羊はバウレ社会において、鶏と並んでもっとも重要な供物であり、冠婚葬祭や祖霊への祈りにおいて捧げられてきました。
しかし実際に生贄として用いるには高価で容易ではないため、こうした木彫の仮面が儀式を補完し、祖霊と精霊の世界を結ぶ媒介として尊ばれてきたのです。
この33cmの仮面は、ワイドに広がる巻角を持ち、羊特有の従順で落ち着いた表情が巧みに表現されています。
角の造形まで一本の木から丹念に彫り出されており、職人の高度な技と祈りが宿る作品です。
アカデミックな視点から見れば、この仮面は「犠牲と浄化」という普遍的な宗教観念を体現しつつ、同時にバウレ族の社会秩序や共同体の価値観を反映する造形物でもあります。
インテリアとしても存在感があり、空間に神秘性と威厳をもたらす一点物のアートピースです。